リハビリ専門の職種「言語聴覚士」について知ろう

高齢者の尊厳ある生活のために
「ことば」に関わる言語聴覚士(ST)

「ことば」に関わる言語聴覚士(ST)

高齢者が増加している今、大きな期待を寄せられているのが言語聴覚士です。「ことば」によるコミュニケーションが困難な人に対して専門的に対応していきます。

言語聴覚士とは

私たちは自然と耳で音を聞きながら「ことば」を覚えます。しかし、何らかの原因で生まれつき「ことば」によるコミュニケーションが難しい人や事故や病気などで後天的にコミュニケーションが困難になった人、上手く食べ物が摂取できなくなった人もいます。そのような人たちに対して、医師の指示に基づいたリハビリを行うのが言語聴覚士です。赤ちゃんから高齢者まで幅広い年代を対象とし、発声や発音、聴覚や認知、嚥下などの機能回復を目指してサポートします。
しかし、こういった障害は目に見えて分かるものではないため、他の人からは理解されないこともあります。心無い一言で傷つけられることも多いため不安に思っている人も多くいますが、そのような人たちの気持ちに寄り添いながら、心と心をつなぐ橋渡しをするのも言語聴覚士の仕事です。
1997年に国家資格となった比較的新しい仕事なので有資格者はまだそれほど多くありませんが、今後も高齢化が進むことが予想されている日本では欠かせない職種になることでしょう。

言語聴覚士の魅力

言語聴覚士は医療専門職です。国家資格を取得していなければ従事することはできません。病院や社会福祉施設など活躍できる場所も多く重要も高いため、一度離職していても再就職が見つけやすいでしょう。
男性よりも女性の割合が多いため働き方も多様になっています。結婚や出産などライフスタイルの変化に合わせて働き方を変えることに理解を示す職場も多く、中には育児休暇や託児所を併設するなどして、出産後も働き続けられるように環境を整えているところもあります。

やりがい

利用者さんの症状が回復して明るい表情を見られたときに大きなやりがいを感じられます。言語聴覚士の行うリハビリはすぐに効果が出るものではありません。ある程度の時間を経てから利用者さんの反応として返ってくるため、やりがいを見出せないこともあるでしょう。ですが、時間がかかっても利用者さんの症状が回復して明るい表情を見られたときに言語聴覚士として大きなやりがいを感じます。また、さまざまな症状の利用者さんと接している言語聴覚士はサポートをする立場ではありますが、利用者さんから教わることも多く、何気ない一言で救われることもあります。

言語聴覚士の資格を取得するには?

養成所に3年以上通って言語聴覚士に必要な知識や技術を取得した人や一般の四年制大学を卒業後、指定された養成所に2年以上通って知識や技術を得た人、大学で必要な科目を履修した人は言語聴覚士の国家試験を受けることができます。

高齢者のリハビリについて

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